月刊ハコメガネマガジン

好物はカレー。

あの日公園でブランコに乗りながら笑いかけてくれた君の未来を、僕は今日見届ける

 

2021年3月8日月曜日本日。一本の映画が公開されます。

シンエヴァンゲリオン劇場版。4部作の最終作です。

それが、「いまさら」なのか、「ついに」なのか、「やっと」なのか。その形容詞は人それぞれ違うものなのだろうと思うのですが、個人的には「ついに」という感想が口をつきます。

いつまでも終わらない、いや、決まってほしくなかった結末が決まってしまうという意味では。間違いなく「ついに」という感想です。

自分がエヴァに明確に触れた作品というのは、実は漫画でもアニメでも劇場版でもなく。ゲームでした。

ゲーマーの魂百までとはよく言ったものですが、当時中学生だった自分は、エヴァンゲリオンという作品がなんかすごいという漠然とした知識しか持ち合わせていませんでした。それも、友達の間で話題になっているわけではなく、親がおそらく時間つぶしのために買ったであろう週刊誌の特集記事を読んだ記憶がおぼろげながらあります。ちなみにエロい記事でした。

そんな時に、プレイステーション2エヴァンゲリオン2というゲームが発売されることを知った中学生の豊さんは、これは買ってみるしかないと決意します。そのゲームの触れ込みは、あったかもしれないエヴァンゲリオン、1000時間遊べるエヴァンゲリオンというなかなかのキャッチコピーがついていた記憶があります。

ゲーム自体は、エヴァの箱庭世界で、ランダム要素の強いNPCたちとプレイヤーが交流し、マルチエンディングを迎えるというシミュレーションゲームなのですが、エヴァのエの字ぐらいしかわかっていなかった自分は、すべてのことが新鮮で、のめりこむようにプレイし、思春期男子の当然の末路として、惣流アスカラングレーにやられるわけです。

数々の作品を渡り歩いてきた自分の中でも、推しはたくさんいるけれども、ガチ恋というキャラクターは本当に少なくて、その数少ないキャラのファーストコンタクトがこの時だったわけです。なかなかに衝撃的で、当時本当に寝ても覚めてもアスカのことしか考えられなく、真面目に連日連夜夢に出てきましたからね。その夢の内容を未だに覚えているというもうそれは半分現実といっても過言ではないのではないかと思うのですが過言ですか失礼しました。

そんなこんなで、ゲーム入り口だったエヴァの世界は、自分の中でその後アニメ、マンガ、劇場版、新劇場版と様々なメディアミックスで続いていくわけなのです。

ただ、そこに「終わり」がなかったんです。

20年来の付き合いになるわけですが、作品として終わりがなかった。いや、アニメが終わり、劇場版で当時の子供だった自分にはまるで理解できない締めくくりを見せられ、漫画の連載が終わり、その後さまざまな単発の企画が始まって終わっていきました。

その中で様々な意見や考えに触れ、自分なりにそれぞれを噛み砕いて飲み込んで、時には吐き出して、でもそれでも。アスカというキャラクターの魅力は衰えることはありませんでした。

一度は終わって、それでも熱が冷めやらず、もう一度始まって早13…14年前ですか。それでもまだ待ち続けるファンがいるというこの事実は、とてもすごいことだと思うのです。もちろん自分もその一人なのですが。

公開初日のレイトショーで見てこようと思います。

その感想を書くかどうかは。まぁ今の時点ではわかりませんが。

少なくとも僕は、アスカにどんな形であれ、救いがありますように。そして自分の中で、エヴァの世界に、一区切りがつけられますようにと祈りながら、映画館へ足を運ぼうと思います。

対戦、よろしくお願いいたします。


※ちなみにブログの題名は僕の夢の中の話です。最高にキモくて最高にロックで最高に青春な記憶の断片ですね。