月刊ハコメガネマガジン

好物はカレー。

ステテコと下着の切っても切れない話

ステテコの下に下着を穿くべきなのか否かという人類の命題がある。

ユニクロはすごい。平成の世に於いて、様々な功績を残し、ファッション界でも数々の偉業を成し遂げてきた。

その中の一つが、「ステテコをファッションアイテムとして確立させたこと」であるのは、あまり反論の余地がないだろうと思う。

そう、昭和から平成にかけて、世のオヤジどもがズボン下やモモヒキと呼んでいたステテコを、なんとまあシャレオツなものに変えてしまったものだと思う。個人的にも、子供心に「ダサい」代名詞であり、自分が大人になっても絶対にあれは履かないでおこうと思ったものだ。

が、自分が大人になってスーツを着たときに、その考えは間違っていたことを知る。

いや、スーツめっちゃ汗かくの。夏とか特に。

ジャケットはまぁ脱げばいい。この地球温暖化で猛暑化の昨今、ジャケットを脱げないなんてただのパワハラである。だがしかし、ズボンは無理だ。暑いからって脱げない。脱いだらただの犯罪者である。

そこで活躍するのがステテコである。パンツより表面積広いじゃねぇか逆に暑いだろと思うなかれ、一枚これがあることで、肌が直接ズボンに当たらない。それすなわち動きやすい、サラサラ。一度これに慣れてしまうともうステテコ無しには戻れない。モテとしてどうかという話は彼方へと放り投げておく。

そう、まさにステテコ革命だったのだ。

だがここで、一つ問題が発生した。

それは、「果たしてステテコは下着か否か」という問題、もっと直接的に言うならば、ステテコの下にパンツを履くべきなのかどうなのかという問題である。ようやく本題に入れた。

ズボンの下に穿くものだという観点からすれば、ステテコは下着であり、下着の下に下着を着用するのはちょっと訳がわからない。そもそも暑いんだこっちは。できることなら履きたくない。

だがしかし、ユニクロの広告等の見る限り、「ステテコ・リラコで出かけよう」などというキャッチーなコピーが紙面に踊っている。ということはステテコは基本的に衣類の立ち位置であるというのか? もっそい下着っぽいけど? あんな防御力の低いものが果たして衣類として成立するとでも?

とまぁ自分の中でこの問題に答えが出ていないのが現状だったのですが。

この度服飾デザイナーの友人に、なんとはなしに話を振ってみた所、やはりステテコはステテコであり、衣類であり、下にちゃんと下着を穿くのが正解であると言われました。まぁそりゃそうか。うん。理解はしたけど僕を野蛮人、裸族扱いするのはやめてくれまいか。

 

というわけで、ステテコを下着無しで穿くのは家の中だけにしようと思います。(穿くのは穿く)