月刊ハコメガネマガジン

好物はカレー。

効率性を重視すると食事風景がループするという話

お昼ごはんがないがしろである。

ないがしろというなら、食べたり食べなかったりする朝ごはんの方かもしれないが、とにかく私のチョイスする昼食が適当すぎると話題だ。割と本人としては、充実していると思うのだが、他人から見るとそうでもないようだ。

昼食の選択肢は都市中心部に勤めているせいもあって、比較的多い。コンビニから定食屋、最近は飲み屋が昼のランチも提供している所も多くある。仕事の立て込み具合にもよるが、昼休憩の一時間を使えばどこででも食べれる。気が向いた時期は弁当を作っていく時だってある。

だが、問題なのはコンビニで買ってきて食べる時だという。

体感だが、食べに行く時よりもコンビニで買ってきて食べることのほうが比較的多い。注文してから料理が出てくるまでのタイムラグがないし、終わったあとにそのまま昼寝に入れる。何よりこの季節はこの暑い中で歩かなくて良いのが最高だ。

というわけで、優雅な社内ランチを楽しんでいるのだが。

「いっつもおんなじの食べるよね。流石に飽きるだろ?」

飽きない。日々「今日も美味しいなぁ」と思って食べてる。

私のコンビニ昼飯は確かに言われるとおり固定である。ミックスサンドと烏龍茶とファミチキだ。ミックスサンドが売り切れているときは他のものになったりするが、基本的には同じものだ。お昼時に混み合っているコンビニから最適化された動きで目的のものをつかみとり、流れるようにレジに行く。正直、レジの店員からミックスサンドおじさんとかいうあだ名を付けられていても不思議じゃない。

そもそも、食事バランスだってなかなかなものである。少なくともコンビニ弁当を一つ買って済ませるよりかは健康にいいだろう。と思っている。自分の中で。

が、あまりに同じものを食べているのがまわりからすれば信じられないという。だから余計なお世話だと言うに。

「季節感というかさ、なんていうの? 世の中には美味しいものが溢れているじゃん?」
「いや、サンドイッチだって美味しいじゃん。手軽だしすぐ食べれるしまわり汚さないし」
「そうだけど、…なんというか同じ時間に同じ行動とられると不気味なんだよ!」

なるほど、それは一理あるかもしれない。

昼休憩にふと同僚のデスクと見れば、毎日同じものを食べている。あれ、確か昨日も同じ光景見たような気が。あれ? 一昨日だっけ? どうだったっけ? あれ? 今日いつだっけ?

…ホラーだ。いや、ホラーでなくても、何か重大な伏線を感じる何かだ。あるいは触れてはいけない何かを背負った人のように写っている。なるほど。これは注意されても仕方がないかもしれない。

まさか私の優雅なランチタイムが、世にも奇妙な物語夏の特別編の導入部ばりに周囲に恐怖を与えていようとは。「変わらない食事」とでも題打たれるのだろうか、ストレートすぎるがちょっと見てみたい。オチをどうやって付けるんだろう。

ともかく、あまり理由なく周囲にそういった影響をあたえるのは得策ではない。とりあえずもう少しコンビニ昼食のバリエーションを増やすように心がけようと思う。

ツナサンドかたまごサンド、あいや、野菜取れなくなるからクラブハウスサンドとかのほうがいいのだろうか…。